ワイン通販はお家にいながら好きなワインが購入できるので、便利なツールとして日本では広く普及していますが、ロシアは所変われば品変わるで、実質ワインなどのお酒の通販は禁止されています。
お酒を取り巻く決まりは、日本よりも厳しいと筆者は感じていますが、2023年11月から一部の都市にて酒類通信販売の試験運用が始まる、と巷で噂がありました。しかし結局のところどうなるか蓋を開けてみると実行延期となりました。
考案されていた試験内容は、ロシア郵便局のマーケットプレスのみを通して販売可、国産の酒類に限る、先ずはモスクワ のみで運用する等、というものでした。
ロシアでは未成年者へのお酒類提供を厳しく管理しており、お店で酒類を購入する時はもちろんですが、レストランやバーでお酒を飲む時、若く見える人は必ず身分証明書の提示を求められます。ちゃんとお酒が飲める年齢かどうかチェックされます。ちなみにロシアでは、18歳から飲酒が認められます。
実際に現地ワインショップのホームページでは、沢山列挙された国内外様々なブランドや銘柄を取り揃えたワインリストの横に「購入」ボタンがありますが、商品の受け取りは実店へ赴き年齢確認をした上で、はじめて自分で選んだワインを受け取ることができます。つまり、遠隔で買い物ができる通販というよりかは、取り置きサービスという意味合いが多いです。
酒類の通販開始を懸念するもう一つの理由として、高級酒と偽物の混在してしまう、というのもあります。ネットは混合玉石の世界。特に酒類は信頼のおけるディストリビューターから購入した方が安全、という意識もあるのも確か。
とはいうものの、ワインの通販は市場競争が期待される為、消費者や業界にとって喜ばしいという意見もあり、常にディスカッションされるテーマです。